ロン・カールトン氏 特別ページ 選択理論普及の第一人者に聞く 選択理論を学ぶ意義と価値

成果を創造する 職場の人間関係の築き方

ビジネス現場の選択理論

ロン・カールトン氏

さて、それではこの選択理論を職場でどのように活用していけばよいか、ということについてお話します。
人は自分の欲求を満たす“イメージ写真”を現実世界に求めて行動するわけですが、そのイメージ写真を得られないと、人はフラストレーションを感じます。職場で言うならば、メンバーが自分の思い通りに動かない時などがそれに当てはまります。上司が部下に対して「もっと頑張って欲しい」と思うことは当然ですが、目標達成できていない部下に対して「なぜ、もっと頑張らないんだ!」と厳しく責め立ててしまうことはよくあるものです。
しかし、「成果を出すということ。そのために仕事をすること」が部下の“上質世界”に入っていなければ、すれ違いが起こり、関係が悪化するだけでなく、チームとしての成果も下がってしまいます。「部下の上質世界には何が入っているのか」。人はみな違うという前提で、相手の願望を知ることが非常に大切です。
次に、改善を積み重ね、成果の出る組織になるために効果的な考え方をお教えします。
それは、“RWDEPメソッド”というものです。

行動のメカニズムを解明した心理学「選択理論」

上質世界

これは職場に限らず、全ての人間関係に適用できるフレームワークで、『信頼関係を前提に(Relation)、メンバーが求めているものを明確にし(Want)、一方でいま何を行っているのかという行動を観察し(Doing)、その行動は効果的か・もっと効果的な方法はないかと評価し(Evaluation)、実行計画を立てる(Plan)』というものです。
先ほどもお話ししましたが、「こんな仕事・働き方をしたい」というメンバーの願望を把握した後は、「実際に今何をしているのか」と、現実に行っている行動に焦点を当てさせます。
そして、「その行動は効果的か」と問いかけることで改善に焦点を当てさせ、実行計画を策定するのです。

ロン・カールトン Rhon Carleton
ウイリアム・グラッサー・インスティテュートのシニアメンバーであり、現在は、アラバマ州モンゴメリーのフライザー・ユナイテッド・メソジスト教会にて、牧師として仕えている。 学位については、デューク大学神学校牧会学修士課程修了、 米国アラバマ州立トロイ大学大学院カウンセリング学専攻修士課程修了等。 日本リアリティセラピー協会の共同設立に携わり、韓国、シンガポール、アメリカ等で選択理論の 普及に尽力している。
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