ケンブリッジ・プログラム
ケンブリッジ・プログラムとは、グラッサー博士とカーリーン氏が関わったシュワブ中学校において導入されたプログラムである。イギリスの名門大学から名前を取り、この名前がついた。このプログラムでは古い工作室が使われたが、教室にはペンキを塗るなどして「教室っぽさ」が排除された。教科ごとに教室をわけ、生徒は自分の都合で習いたい教科を個人教授で勉強できた。生徒たちには「過去の失敗は忘れよう。高校に進むだけの技術と知識があることだけ見せて欲しい」という対応がなされ、やるべきことを終えたらすぐにその教科は履修済みとなった。対象は中学1年生を4回も繰り返したり、授業を妨害するような問題のある生徒だったが、「努力は必要だが、失敗はない」という空間で、生徒たちはやる気を取り戻し、1995年2月のプログラム開始から夏期学校が終わるまでに対象の170人のうち148人が高校へ進学した。
(ウィリアム・グラッサー『グラッサー博士の選択理論』アチーブメント出版、2000年、424頁)
更新日: 2014年12月13日