仕事をされている方の中には、部下を持っている方もいらっしゃると思います。
また、部下はいなくとも、後輩に対して何か指導する立場の方も多いことでしょう。
あなたは自分の部下や後輩に対してどのように接していますか?
また、上司はあなたに対してどんな接し方をされているでしょうか。
仕事をして経験を積み、スキルが蓄積されていくと、
部下や後輩に自分の持つスキルや経験を教える機会も増えていきます。
しかし、ひとりひとりがそれぞれ違った考えを持ち、個性も異なるため、
彼ら、彼女らに柔軟に対応していかなければならないことに難しさを感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。それと同時に、自分の上司に対しては「もっとこうした方がいいのに…」という思いを抱えたことがある方も少なくないと思います。
一般に、人を介して仕事を行うことを「マネジメント」と言いますが、同じ組織においてもそのスタイルは千差万別で、それぞれの人にとって、また様々な状況によって変わってくる要素も多く、「これが正解」というものが明確に存在するものでもありません。
しかし、それでも日々の仕事のなかで効果的な方法や役立つスキルがあるなら、身につけたいという思いも持っていらっしゃることと思います。
選択理論をベースにしたマネジメントの手法を「リードマネジメント」と呼びますが、
その中で、グラッサー博士は良好な関係を築きながら部下の可能性を引き出し、成果を出していくためのポイントとして8つの要素を挙げています。
【リードマネジメントの8要素】
- 支援的な人間関係をつくり上げる
- 事実を話し合う
- 部下に自分の仕事を評価してもらう
- 改善計画を取り決める
- しっかりした決意を取り付ける
- 言い訳を受け入れず、仕事の話を進める
- 罰したり、批判したりせず、責任を自覚させる
- 簡単に部下のことをあきらめない
(出典:ビジネス選択理論能力検定委員会 『ビジネス選択理論能力検定2級・準1級公式テキスト』 アチーブメント出版株式会社、2014年、78頁。)
このリードマネジメントでは、チームとしての成果と人間関係の調和を目指します。
しかし、人間関係のみを重視するのではなく、ある面では部下や後輩に自立を求める厳しい考え方でもあります。
それぞれのポイントに沿って今の自分の接し方を振り返ってみたり、これからどんな取り組みをしていけるかと考えてみると良いかもしれません。
部下や後輩の成長が見えたり、チームの成果が上がっていったりと、人の可能性を引き出すことが出来るという一人では味わうことのできない仕事の楽しさや大きな喜びが見えてくることでしょう。